肥満を改善して病気のリスクを減らす3つの手順【3食の糖質変換法】

肥満の改善は中年から高齢者の病気のリスク(2型糖尿病、脂質異常症、高血圧など)を減らすのに大きな効果があり

ます。しかし、減量は苦痛と躊躇する方も多いのですが、今回ご紹介するのは3食の糖質量を見直す等の3つの手順で明日からでも出来る食事療法です。

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肥満が引き起こす主な病気とリスク

肥満は病気発症のリスクが高く多くの弊害を引き起こすので、特に中高年(40歳以上)の太っている人は、健康のためにも肥満解消に取り組むことをオススメします。

肥満によって引き起こされる病気の主なものは「2型糖尿病」、「脂質異常症」、「高血圧」などがありますが、肥満が長期化していると腎蔵機能の悪化にも繋がり、人工透析が必要になるケースもあります。
 ※人工透析の原因は糖尿病腎症が約44%、高血圧からの腎硬化症が約13%です。

肥満の人は糖尿病になり易い

肥満の人は大量の糖質を摂取していることが多く、このことは大量のインスリンが必要になっている状態です。

この状態が続いていくとやがて膵臓が疲弊してインスリンの分泌量が減少し糖尿病になるのです。

糖尿病は定期の健康診断を受けていれば初期に発見できますが、対策が遅れると合併症(糖尿病網膜症、神経障害、糖尿病腎症など)を引き起こし、最悪は人工透析となります。

人工透析は週3回(通常は4h/回)の透析が必要であり、お正月も5月の連休もお盆も休みもなく疲労も出るので、旅行などは難しく行動範囲が極端に狭くなります。

肥満の人に多い脂質異常症

肥満の人の多くは脂質の多い食べ物(人工バター、クリーム、牛肉や豚肉など)、糖質の多い食べ物(炭水化物や砂糖を含む料理)、そしてコレステロールの多い食べ物を多く摂りすぎる傾向があります。

これらの人の体型は、お腹の中に脂肪がたまる「内臓脂肪型肥満」となり、LDLコレステロールや中性脂肪が高く、HDLコレステロールが低い状態で悪化すると動脈硬化が進行します。

動脈硬化は歩行困難や足の壊疽にも繋がり、最悪は足の切断になったりします。

更には狭心症・心筋梗塞などの心臓病、脳梗塞や脳出血などのリスクも高くなります。

肥満の人は高血圧になり易い

肥満の人が高血圧に成り易いのは、食べる量が多いので塩分も摂りすぎ体内にナトリウムが溜まり、血液中のナトリウムも増加します。すると血液を薄めようとするため血管内に水分を取り込むので、血液量が増え血圧が高くなるのです。

肥満の人は標準体重の人と比べ2~3倍ぐらい高血圧になり易いといわれています。

高血圧も病気のリスクが高く、脳・心臓・腎臓障害の併発に繋がることがあります。

なお、高血圧が長期化すると腎臓機能が低下し人工透析治療に至る人も結構いるのです。

肥満によるその他のリスク

 
肥満は体を動かすだけで多くのエネルギーを使うので、体も疲れやすい体質になっていき、男性の悩みランキングの「6位:疲れが取れない」、「第9位 精力減退」の原因にもなっています。

従って、肥満対策は「疲れない・疲れにくい体作り」を実現するすることにも繋がります。

疲れない・疲れにくい体は病気予防にもなり、仕事・スポーツ・趣味・夫婦生活などに対しも多くのメリットを生み、楽しさを増幅させるでしょう。

従って、肥満は出来うる限り解消することが、人生をより健康で楽しく過ごせることに繋がると思います。

肥満とは

私の個人的な考えですが、肥満はある程度体重で定義してもよいのではと思っており、一つの考えとして標準体重より5kg以上多い人を肥満と定義したいと思います。

例えば、身長170cmの人の標準体重は、以下の計算により64.5kgとなります。

 標準体重(kg)=身長(m) X 身長(m) X 22=1.7x1.7x22=64.5

この標準体重64.5kgより5kg以上多い人は、なるべく標準体重に近づけることで、病気のリスクを低下し、その上「疲れない・疲れにくい体」を作ることに繋がるのです。

一方、肥満を次のように定義する医師もいます。

肥満の体重(kg)≧身長(m) X 身長(m) x25=1.7x1.7x25=72.2

これからいえるのは、170cmの人は標準体重より8kg以上多いと肥満ということになります。

肥満を改善する3つの手順【3食の糖質変換法】

これから紹介する3食の糖質変換法は、病気のリスクを減らすためやると決めれば、とても簡単で明日からでも出来る方法です。

肥満を改善する手順1「夕食の糖質量を減らすなど」

肥満の原因で最も大きいのは、3食の中で夕食の食べる量が最も多いことです。

つまり、肥満の人が食べている量は「夕食の量>昼食の量>朝食の量」になっていることが多いのです。

では、なぜ夕食の量が多いと太り易いのかというと、夕食後は一日の中で最も運動量が少なくエネルギーの消費も少なくなります。

すると摂取エネルギーが消費エネルギーを上回わり、この残りのエネルギーが体脂肪に変わり貯蔵され肥満に繋がるのです。

もうお解りですね、以上から夕食の食べる量を減らせば肥満解消に繋がるのです。

そして、3食の食べる量を最終的には「夕食の量<昼食の量<朝食の量」に変えていきます。

ステップ1「夕食の糖質量を減らす」
 ・夕食で糖質量の多い炭水化物(ご飯、うどん、そば、パスタなど)を
  1/3(約30%)減らす
   ※減らした分は朝食に持っていっても良い
        ↓
    慣れてきたら1/2の量まで減らしていく

 ・晩酌(糖質量多い)をする方は、その量をまずは半分減らしてみる、
  そして慣れれば更に減らす

 ・味付けの濃いおかず(加工食品)は糖質量も多いので徐々に減らす
   ※加工食品は(購入包装に糖質量の記載あり)

夕食の食べ過ぎと飲酒は肥満に直結、3食の中で最も食べる量を少なくするのが理想です。

ステップ2「朝食はしっかり食べる」
夕食の量を減らすとカロリー不足になる方は、その量を朝食に持っていっても良い。
 ※但し、肥満の方が夕食の量を減らしても殆どカロリー不足になることはないと思います。

朝食後は何かと体を動かすことが多いのでエネルギーの消費も多く、糖質量を増やしても肥満の原因にはなりにくいのです。

 ・朝食の食べる量を多くする(夕食の減量分を朝食に加える)
   ※例えば夕食でご飯を50g減らしたらその分を朝食に加える

 ・肉、魚なども朝食で多めに摂る

この方法を実施すれば効果が確実に現れますが、徐々に食べる量を減らし胃袋を慣らしながら行います。
 ※胃袋は食べる量が減れば徐々に小さくなるので空腹も少ない)

まずは2週間、お腹の空腹状態を見ながら実施してみましょう。

朝食はしっかり食べて、お仕事や家事でしっかり体を動かせば肥満には繋がらない。

【追記】
朝食は何かと忙しく料理が大変という方は、前日の残り物や缶詰・冷凍品の利用をオススメします。

ステップ3「昼食は3食の中間の量」
昼食は朝食より少なく、夕食よりやや多い量を食べるのが理想です。

ここでも炭水化物を中心にまず1/3減らしてみるのが一手です。

これはお腹の空腹状態を確認しながら実施してください

肥満を改善する手順2「間食をまず1/2(半分)減らす」

間食も太る大きな原因であり、糖尿病になりやすいのでまずは半分に減らしてみましょう。

間食はおやつの要素もあり、甘い物を食べたり(お菓子やケーキなど)飲んだりしますが、これらは糖質量も多く太る原因になっています。

 ・お菓子や甘い飲み物を半分にします

 ・お仕事中や食間にコーヒー・紅茶などを砂糖入りで何杯も飲む方もいますが、
  なるべく砂糖は減量します。

この方法は、手順1を実施した2週間後から実施してみてください。

但し、実施において苦痛でなければ手順1と併用して開始してみるのもOKです。

間食は憩いの時間とも思われますが、甘いものは量を減らす。

肥満を改善する手順3「味付けを少しづつ薄味にしていく」

現在の食卓に加工食品は欠かせませんが、これは殆ど味付けが濃く(塩分・砂糖、調味料の使用が多い)なっています。

これにより私たちの「舌」は濃い味に慣れている(慣らされている)ので、家庭で作る料理も濃い味になりがちです。

これが肥満につながり、強いては糖尿病や高血圧の患者を増やしていくことになっているのです。

従って、肥満を改善するには「夕食の糖質量を減らす」、「間食を1/2減らす」の他に、味付けを薄くすることも必要です。

これは「舌の感度を復活」することにも繋がり、味付けを薄くしても充分に美味しく感じるようになります。

 ・味噌汁の味付けを薄くする

 ・サラダに使うドレッシングの量も減量する

 ・その他、全ての料理の味付けを見直しましょう。

味付けの薄味化は空腹とは関係ないので随時に実施していきます。

濃い味に慣れきった「舌の味覚」が薄味に慣れるに従い肥満も改善します。

効果の確認法

実施したことの効果を確認することも大事なことですから以下で確認しメモして変化を見ていきます。

 ・体重の測定を毎日一定の時刻に行う(例えばお風呂から上がった時)

 ・血圧の測定も随時行う

効果が出てくるとやる気が更に増してきますが、早急に行うと空腹がひどくなるので徐々に進めるようにしましょう。

そして、肥満の改善効果はまず2~3ヶ月ぐらいで目標の30%、半年で50%ぐらいを目処に進めていくと良いのではないかと思います。

まとめ

中高年の肥満は病気のリスクが高いので早めの解消が必要ですが、それを実現する最も適切な改善策は食事療法です。

しかし、食事療法は「空腹」により挫折することが多いので、それを考慮したものでなければなりません。

そこで数ある食事療法の中で空腹が最も起こりにくい夕食の糖質量を減らすことから開始する「3食の糖質変換法」をご紹介しました。

これは筆者自らも実践しており、「最高体重72kg⇒現在58kg」を達成しています。

その具体的な手順の概略は次の通りです。

【手順1】
 ・夕食の炭水化物を1/3(30%)減らす
 ・朝食は夕食の減らしたものを加える
 ・昼食は朝食と夕食の中間の量「夕食<昼食<朝食」とする

 まずは2週間実施して慣れたら夕食の炭水化物を従来の1/2にする

【手順2】
 ・間食のおやつ、甘い飲み物を1/2(半分)減らす

 手順1に慣れたら手順2を開始する

【手順3】
 ・味付けを薄味にしていく(砂糖、醤油などの調味料の使用量を減らす)

これの実施は随時、しかし重要なステップです。

肥満を改善すればスリムで健康な体、疲れにくい体が手に入り、日常生活がより楽しくなります。

以上、ご参考になりましたら是非、チャレンジしてみてください。

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