きゅうりは夏野菜の定番ですが、家庭菜園でも最も育てやすい野菜で、100本ぐらいの収穫量は難しくないので、ぜひ1株植えていただきたいなあと思います。
スーパーなどで買うと消費税込みで40円/本ぐらいはしますので、肥料や苗の費用を加味しても充分元は取れますからね ^^
植える条件としては、横1.5m・縦1mの空間と60cm角の畑、そして日照時間が半日(4時間ぐらい)あれば大丈夫、1株で100本前後の収穫は狙えます。
きゅうり1株の収穫量はどれくらいまでいける?
ちなみにこれからご紹介する方法で私は、5年平均:109本、MAX:176本、MIN:63本(2017年は不作)の収穫をしています。
地域は関東、育てる場所は家の西側、土地が狭いので毎年同じ場所での連作、隣の木の影響で陽当りは3時間程度と非常に悪い条件の場所で育てていますが、これでも収穫は100本を確保できています。
目 次
キュウリ1株で100本収穫できれば一人前
キュウリは1株で100本収穫できれば一人前と言われる野菜、害虫や病気が少なく育てやすいので多くの家庭で育てられています。
しかし、知り合いに100本ぐらいは採れているよと話すと、ほとんどの人はそんなにと驚きますから、100本の収穫は相当多いと推察できますから、ぜひ挑戦して貰いたいなあと思います。
狭い畑でも(連作でも)収穫量を多くする方法
実が成る夏野菜(ナス・トマト・ピーマン・キュウリ)などは、一般的に連作は避けるべきと言われていますから、畑が少しかないご家庭ではこれらを栽培しないことも考えられます。
しかし、土を新しいのと入れ替えれば連作ではないことになりますから、私はこの方法で毎年同じ場所で夏野菜を育て、収穫量も多く上げているのです。
土はホームセンターで売っている200円ぐらいの有機培養土1袋(14L)を購入して、大体7割~8割投入して土作りをしています。
苗を植えるまでの畑作りと事前準備
苗を植えるための土作り
苗を植える日から逆算して7~10日ぐらい前から畑作りを始めて、土作り、肥料の施しまで完了します。
事前に準備するもの
・スコップ(大小)、30cm物差し、挿し棒(約30cmX4本、60cmX1本:木の枝などでよい
・堆肥(有機培養土14L)、鶏糞(EM菌入り醗酵牛ふん)、化成肥料、苦土石灰(粒状)
60cm角x深さ40cmの穴を掘る
・キュウリの根は下の方には深く伸びませんが、水はけが良くないと育ちにくいので、縦横60cm角X深さ40cmぐらいの穴を掘ります
・地上から10cm(穴底から上30cm)まで、土と堆肥を混ぜて埋め込み、穴の中心に長めの棒を挿しておきます。
※この中心に後で苗を植えることになります。
肥料の施し方
肥料は2段階に施すのが私のノウハウなので、忘れずに施してくださいね。
1段階目の鶏糞、化成肥料の施し方
・準備してある30cm棒を4本使って、穴の中心に挿してある棒から5cm離し、四方に置く
・4本並べた棒の外側へ10~15cm幅に、鶏糞を厚さ5mm以上を敷き詰め、さらにその上から化成肥料を満遍なく敷き詰めたら棒4本を取り除きます。
※つまり苗を植える真下には肥料を施さないことになります。
・1段階目の肥料施しが終わったら地上から5cm下まで土を被せます。
2段階目の鶏糞、化成肥料、苦土石灰の施し方
・地上5cm下に鶏糞と化成肥料を施しますが、施し方は上記1段階と同じ方法で行います。
・その後は苦土石灰が隠れる程度に薄く土で覆い、穴の中心に挿した棒(苗を植える位置)を抜いて、その跡に小石を置いて印にします。
・最後に水を全体にまいて、これで肥料の施しは終了となります。
肥料流れ防止、乾燥防止
大雨が降るとせっかく施した肥料が流れてしまうし、日照りによって土が乾燥する弊害に対し、これを防止するための方法として、ホームセンタ-などで売っているブラックシートを使い、土を覆うようにします。
なお、草や麦わらで代替えしてもOKですが、ここではブラックシートの敷き方をご紹介します。
ブラックシートの敷き方
・ブラックシート1m角あれば充分
・全体をブラックシートで覆い、しっかり伸ばして4辺端に土を被せて、シートが風で飛ばされないようにします。
・先が尖った直径3~5mmの棒(ゴルフのティーや木の枝を削ったものでもよい)で、5cm間隔ぐらいにシートに数多くの穴を開けて、雨水や散水が浸透するようにする。
※これは大雨の時、大部分の水を弾かせ、肥料の流れや土の崩れを防ぎます。
苗の購入から苗植えまでの作業
ここから、いよいよ苗を植える作業に入りますが、ポイントは良い苗を選ぶことですね。
苗を植える時期は地域によって異なると思いますが、関東地域の我が家では5月前半(5/7~15)ぐらいで終えています。
苗を選ぶポイントとは
・苗は幹が太く葉が緑色でしっかりしているもので、背丈が25cmぐらいに育っているものを選びましょう。
・店舗で売られいている苗には、背丈が小さいとか、幹が細くひょろひょろしたものなど、いろいろなレベルのものが売られていますが、丈夫に育ったものを選ぶようにしましょう。
苗植えの事前準備と植え方
準備するもの
・支柱、紐、ハサミ、水少々など
・苗1株(植える前に水をやっておく)
苗を植えるための穴を開ける
・苗の大きさよりやや大きめの穴を開ける→中心に置いてある小石を目印にブラックシートにハサミで穴を開ける
・次に苗がスッポリ入る程度に、土を取り除き穴を開ける
苗を植える
・土がバラバラにならないように注意し、容器から苗を外し苗を植え付け、隙間が空かないように土を詰め込む。
・苗が倒れないように支柱を立てて、苗と支柱(2mぐらいがいい)を紐で縛る
・水を適度に施したあと、土をスコップ小の背を使って押し固める
支柱作り
1.5mぐらいの空間に枝が伸びるので、伸びた枝を支えるための支柱を作ります。
・横1.5mの両端に高さ2mぐらいの支柱をたてて、支柱が倒れないように2本の棒を交錯させて縛る。
・長さ2mの棒を2本用意して、支柱に棒を横にして、最上部と1mぐらいの高さに縛り付ける
※ここまでの支柱は事前にやっておいても良い。(毎年使える)
・そして苗を縛り付けた支柱とも縛り、これで苗が倒れないようになります。
日々の管理と収穫について
きゅうりの管理は、基本的には水やりと主枝や脇枝が垂れないようにしてやることです。
水やりと枝の管理について
水やりの頻度
・これは陽当りの良い場所とそうでない場所とでは異なりますが、陽当りの悪い我が家でも2日間晴天が続けば水をたっぷりやるようにしています。
・水やりは陽が弱くなった夕方が良いですよ。
枝の管理、誘導、摘心
・枝の剪定は基本的には行わず、出てくるわき芽・枝は全て伸ばします。
・伸びた枝が垂れないように、混みいらないように誘導して紐で縛る。
※網や紐などを利用して、枝を縛りやすいように工夫する。
私の場合は、網を垂らして枝がしっかり固定されるようにしています。
キュウリの収穫は、もう1週間以内で始まりそうです。
なお、摘心は枝が2m以上伸びて実の付きが悪くなったら行い、先端の芽を摘み切って伸びを止めます。
病気、害虫について
無農薬栽培なので多少の病気(葉枯れ)や害虫が付きますが、病気は放置し害虫は取り除きます。
我が畑にはてんとう虫などがよく来ますが、手で掴んで駆除します。
収穫は早めに行う
スーパーなどで売っている大きさ(長さ)を参考に、同じぐらいになったらどんどん収穫します。
特に雨が降るとめちゃくちゃ成長するので、うっかりして放っておくと2倍にも3倍にも大きくなるので要注意ですよ ^^
6月14日に初収穫
5月11日に植えた苗が成長し初収穫が6月14日、34日目にしての収穫となりました。
昨年が28日目でしたので今年はやや遅れ気味でしたが、これから100本以上の収穫を目指します。
追肥はどうするか?
我が家の畑は蚊が多いので、追肥はやりたくないのが本音、でも最低1回はやったほうが良いと思っています。
追肥を行うタイミングは?
実の成長が悪く、大きく曲がったり、真ん中が細く先が太いなどが出てきたら、根元から10cmぐらいの所から25cmぐらいまでの土を少し削って、鶏糞と化成肥料を適度に与え、土を被せて水をやりましょう。
さいごに
私も数年前までは1株で30個ぐらいの収穫でしたが、知り合いとの話の中で紹介した方法を見つけ出し、収穫量を上げることができたのです。(ナスも同様の方法で収穫量は増えました)
でも、栽培する地域、陽当り時間、雨の量、気温などは全て異なるので、この方法で間違いなく100本の収穫できるかどうかわかりません。
おそらくそれぞれの環境に応じた微妙な加減があると思うので、その点の工夫を見つけ出し、収穫増のコツを見つけていただきたいと思います。
収穫目標100本以上の未達と反省)
収穫の経緯
5月11日(金)に1株植えたきゅうりの苗も順調に育ち、初収穫は6月14日の1本でした。
この初収穫は、過去最高の収穫(1株:176本)の時より12日間もが早く、今年は気温が高く成長スピードが速いのか気になります。
新たなわき芽を出すため7月14日に追肥(1回目)を行いました。
巷では連日の猛暑の影響できゅうりの変形が起こっているとのニュースもあり、水やりや地温上昇の防止など、より適切な管理が必要だと思いました。
7月31日時点の感想
7月の収穫量が52本になりましたが、これは目標の100本に対して1ヶ月で50%以上になり、結果として成らせ過ぎではないかと思うのです。
この成らせ過ぎがキュウリの株を疲れさせ、弱らせてしまい、株全体の寿命を縮め、8月の収穫が大きく減りそうです。
収穫量のまとめ
6月14日~30日:14本
7月01日~31日:52本 累計:66本
8月01日~10日: 1本 累計:67本
※8月初旬で2018年のきゅうりは葉が枯れて終わりました。
反 省
2018年の収穫量は67本で終わり、目標の100本には33本足りませんでした。
収穫量の未達の原因
・猛暑が続き地温が上がり過ぎて、葉枯れが早まった
・成らせ過ぎによる株の疲れ?(10間ごとの収穫量)
6月10日~20日: 2本
6月21日~31日:12本
7月01日~10日:19本
7月11日~20日:20本
7月21日~30日:13本
8月01日~10日: 1本
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合 計 67本
過去に100本以上収穫した時も、10日間で20本以上獲れた時もあったので、
成らせ過ぎが原因とは思われない
以上から今年の反省は、猛暑に対する地温上昇対策が不足(水やりも含め)だったと考えられますが、その他の原因も含め更に勉強が必要と思っています。
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夏野菜は他にも、なすやピーマンの収穫量を増やす方法があります。